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2016-06-13

それでも学校の理解が得られない時には・・・?

今、「発達ナビ」で合理的配慮のコラム記事を4本、順次掲載して頂いています。
  1. 「合理的配慮」を学校にお願いする前にやっておきたい3つのこと
  2. 園や学校に「ほんの少しのサポート」をお願いしたい時、どうすればいい?
  3. 担任の先生にどう伝える?支援グッズの使用を相談する時のコツ
  4. iPadは子どもの未来を拓く!合理的配慮で、どんな子にも広がる可能性

学校との連携は、私も今までずっと手探りで試行錯誤でやってきて、最近ようやくノウハウになって来たので、私の持っている情報は全部書きました。

そして、記事中にも何度か書きましたが、うちでは学校・担任の先生に、合理的配慮をお願いしてきた時、大抵の場合、「いいですよ」と理解を得られてきました。

・・・ということは、「全部」ではないんです。


どうしても理解を得ることが難しい場合も、勿論あります。

そんな時に、私がどう考えて乗り切って来たかを、こちらに書きますね。

まずは、私の要求が、客観的に見てハードルが高過ぎるものではないか、もう一度見直してみます。

それでも、そんなに難しいことではないハズなのに、「できない」と言われてしまう場合。
できる限りこちらは誠意を尽くしているのに、「どうしても理解が得られない」と思う場合。

そんな時、私は、うちの子に対する見方と同じように、学校や先生の側にも・・・

「今は、努力では乗り越えられない壁がある」と、考えます。 

実は、「努力では乗り越えられない壁」は、障害のある子・方だけでなく、どんな人にもあることなんです。

例えば、生まれついての凸凹や、親との関係や育った環境、今までの人生の歴史などから来る、その人自身のこだわり。

これは、どんな人にもあります。

そして、それは、
本人のお仕事で、他人が「変わって下さい」と言っても簡単には変えることなどできないことなんです。

私にできるのは、「うちではこうするとできるので、こうしてくれたら助かります」と、お願いして働きかけることくらい。

そして、我が子同様、先生や学校の、どうしてもできないことを責めないようにします。 

(相手を責めると、自分も責められ、お互いに追い込んでしまい、しんどくなります。そしてもし、親と先生の関係が悪くなると、一番つらい立場に置かれるのは、毎日学校に行かなくてはならない子どもです)

法律的な背景が整備されて、心強くなって来たとは言え、実際にうちの子に接しているのは、現場の人の子である生身の先生方なんです。 

完璧な子どもがいないとの同じ様に、完璧な先生もいません。

こちらができることをして、先生にとって負担の少ない方法を考え、誠意を尽くしてお願いしても、それでも理解が得られない、と言う場合、相手側にもそう簡単には受け容れられない、理由や事情があります。

例えば・・・

先生個人が抱える問題やこだわり。

慢性的な時間や気持ちの余裕のなさ、心身の不調、疲労。他のお子さんや保護者との問題。完璧主義、高過ぎる理想や強いこだわり、無意識の偏見。先生自身の凸凹傾向、生きづらさ、孤独。自分のことをありのままでいいと思えない自信のなさ・・・そんなことから、他の人のやり方を柔軟に受け容れられない場合もあります。

これは、その先生自身の問題なので、私が解決することはできません。

そして、うまくいかない理由の全てが、子どものせいでもありません。

だから、ここで無理にがんばってしまうと、お互いに消耗してしまいます。

それ以外にも、お母さん一人の努力では難しいこともあります。

もっと手のかかるお子さんが複数いるなど、クラスの他のお子さん達の状況。学校全体の慢性的な人材不足や、先生同士の上下関係やチーム連携の難しさ。地域全体の閉鎖性や情報不足。自治体の財政難、体制の不備・・・こんなことは、個人が簡単に変えられることではないので、現状で「できる範囲で、できること」をすればヨシとします。 

学校や担任の先生の理解が得られないと、一年間毎日長時間大事なお子さんを預けているお母さんにしてみたら、なかなか「しゃあない」とは思えないかもしれませんが・・・「動かない現実」を前にした時、正面から無理に動かそうとするのではなく、他の人の力を借りたり、上手にやり過ごして、エネルギーを温存するのが良いように思います。

私は、もしも配慮のお願いが「無理です」と言われた時には・・・

・もう少しハードルの低いお願いに変更する(声かけだけなど)

・クラスが落ち着いている時期やタイミングを見たり、学年が変わってから再度伝えてみる

・特別支援コーディネーター、スクールカウンセラー、管理職の先生などに相談し、間に入って、言葉を選んで伝えてもらう

・専門家の意見を頂いてくる(医療・研究機関などの意見書など)
(「素人」と見ているお母さんの意見は柔軟に受け容れられなくても、専門家や上司の意見なら受け容れられるという場合もあるかと思います)


・第三者と連携し(公的・民間の支援・療育施設や、塾・習い事など)、そちらでフォローしてもらう

・スッパリ諦めて、別のことにエネルギーを使う 

・家でできることをする


・・・など、別の方法を考えています。


ただでさえ気力・体力を使う育児なので、学校とのことであまり消耗し過ぎないよう、目の前の子どもとの時間を大事にできるよう、お母さんが自分自身のことも大切にできるよう、応援しています(^-^)



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★日常生活で使える声かけも多数掲載★
登校しぶり対策や、学校との連携も「具体的に」書いてます!


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